天路の旅人。
こんにちは。Kafioです。
今日は沢木耕太郎さんの著書『天路の旅人』を紹介します。
日本が中国やアメリカと戦争をしているとき、西川一三さんいう日本人が、密偵として中国やチベットに潜入し、その任務を終えた後もインドやネパールを旅する様子を描いたノンフィクションの傑作です。
(個人的な感想)
◯西川の心境や身なりが細かく描写されており、自分が西川に心情加担してしまう。まるで、自分が次の地へ旅するようで、ワクワクする。
◯8年という長い月日にも関わらず、必要な部分だけを描写することで、どんどん読み進めることができる。
◯喜捨を描いたシーンで、ラマ僧やインド人の優しさに触れることができる。
◯西川の質素を極めたような生活と欲のない思想から、人生に大事なものを学ぶことができる。
574ページもの長編なのですが、あっという間に読み終えてしまいました。『深夜特急』でも感じた沢木氏の確かな文章力は流石です。個人的には、西川が木村氏の密告により、強制的に旅を終えざるを得なかったことが残念です。ぜひ、ビルマを旅する"次章"を読んでみたかった!
でも、それを一番感じているのは、他ならぬ西川自身かもしれませんね。
ではでは、enjoy❗🍀